「働き方改革」の流れを受け、注目を浴びてきている医師事務作業補助者。
求人数も多く、お給料や雇用条件も申し分ないということもあり、たくさんの方が医師事務作業補助者を目指そうとされていることでしょう。
医師事務作業補助者には複数の資格がありますが、この記事では医師事務作業補助者の資格は独学でも取得可能なのか?について紹介していきます。
医師不足に悩まされる昨今、1人でも多くの方に医師事務作業補助者になって、医師の業務をサポートしていただきたいと考えますので、ぜひ最後までお読みください。
当ブログに「医師事務作業補助者 資格 独学」といった検索ワードでアクセスしていただくことが多いようなので、今回はそんな皆さんの疑問に直球で回答していきます。
まずその疑問に対する結論ですが、
資格取得よりすぐに医師事務作業補助者として就職しましょう!
はい、前提条件が覆ってしまいましたね。
ですが、あなたが高校生や大学・専門学生ではなく、医師事務作業補助者になりたいと考えているのならば、
「すぐに入職を目指す行動をする」
というのが最適解です。
その理由を解説していきます。
1.医師事務作業補助者になるのに資格は不要
過去の記事でも記載しましたが、医師事務作業補助者になるために必要な資格はありません。
お忙しい方向けに過去記事の概要を簡単に説明しますと、
- 医師事務作業補助者になるための資格は不要
- 配属後に6か月の研修期間とその中で32時間の研修が必要
- 各団体が実施する32時間研修に則した研修を事前に受講していると配属後の32時間研修は免除できる
- 配属前に32時間研修を終えていたとしても、6か月の研修期間は必要
※研修期間は医師事務作業補助者として配属されてからが開始日となる
以上を踏まえ、医師事務作業補助者になってからの研修は必要だけれど、資格自体は不要なのです。
ですが、入職してから32時間研修を行うよりは、それに代わる研修を事前に終えているとベターである、といった考えを私は持っています。
2.医師事務作業補助者の技能を認定する資格
医師事務作業補助者になるための資格は不要とはいえ、医師事務作業補助者の技能を認定する試験を実施する団体はいくつかあります。
一例で代表的なものがこちら。
▶1.医師事務作業補助技能認定試験(ドクターズクラーク)
一般財団法人 日本医療教育財団
▶2.医師事務作業補助者検定試験(ドクターズオフィスワークアシスト検定試験)
JSMA技能認定振興協会
これらの団体が実施する試験に合格することで
「医師事務作業補助者として必要な一定の技能を習得していることを認める」
として資格が付与されるのです。
3.資格はあっても取得するメリットが少ない
2の項目で示したような医師事務作業補助者に関する資格を取得していると、どんなメリットがあるのでしょうか?
残念ながら医師事務作業補助者に必要な「6か月の研修期間とその中での32時間の研修」を免除するような資格は2020年4月現在ではありません。
※数多くの団体が実施する資格の中には、そもそも「6か月の研修期間とその中での32時間の研修を終えていること」を受験資格として設えているものもあります。
では就職面においてはどうでしょうか。
医師事務作業補助者の求人票には
「医師事務作業補助者に関する資格を取得していると優遇する」
と記載している病院もありました。
ですが、この資格があるからといっても給料が上がることはレアケースであり、選考で少しばかり有利に働く程度のメリットしかないと考えます。
仮にあなたの勤めたい病院が、「医師事務作業補助者の求人倍率が高くて狭き門であり、選考において資格取得者が優遇されることが大きなメリットである」
という事情だったとしても、ではあなたがその求人票を見ている時点であなたは資格を持っていないのであり、その求人に締切期限があるのだったら、どのみちその病院はまたの機会となります。
4.医師事務作業補助者として経験を積むことが近道
結局、現時点で医師事務作業補助者として入職できる病院に入職した方が、最速で医師事務作業補助者としてのキャリアを積んでいくことができます。
そして、希望の病院に医師事務作業補助者の求人が出たら、またその時に転職すればいいでしょう。
資格取得のため独学で勉強していた人よりも、実際に病院で医師事務作業補助者として働いていた人の方が雇いたいと考えるのが普通です。
今は転職は当たり前の時代ですので、転職自体に抵抗を感じる必要はありません。
5.おわりに
医師事務作業補助者となるために資格は不要であり、すぐさま就職することこそが最適であるということをお伝えしてきました。
もちろん、1人ひとり状況や事情は異なりますので、当てはまらない方もいらっしゃるでしょう。
医師事務作業補助者に興味を持った高校生や大学生・専門学生の方なら就職までに猶予があるでしょうから、2の項目で挙げたような資格を取得し、医師事務作業補助者の基礎知識を築いていくことも大切です。
1人でも多くの方が立派な医師事務作業補助者になり、大げさでなくこの国の医療を支えていっていただきたいと考えます。