医療情報技師の勉強法について解説【独学で合格した実体験】

医療情報技師 医療情報技師

医療職やシステムエンジニアとして既にお勤めされている方で、スキルアップを目指して医療情報技師の資格を取得しようかと考えた方もいらっしゃるでしょう。

医療情報技師は受験資格がなく誰でも受験することができるため、気軽に挑戦することができます。

ですが、受験勉強には時間を要しますし、受験料もかかります。

この記事では、働きながら医療情報技師を取得した筆者がその経験談や勉強方法などをお伝えしていきます。

実体験に基づくリアルな情報となっておりますので、ぜひ最後までご覧ください。

なお医療情報技師の概要については以下の記事をご参照ください。

1.試験の概要

医療情報技師の試験科目は以下の3科目です。

  • 医学医療編 50問
  • 医療情報システム編 60問
  • 情報処理技術編 50問

問題はマークシート形式で、それぞれ概ね6割の点数を取ることで合格となります。

配点は1問2点で、「2つ選べ」というX2問題もあるのですが、「2つともが正解で2点」なのか「1つでも合っていれば1点入る」のかは明言されておらず、不明です。

受験者の平均点に合わせて合格点や合格者数を調整しているようですので、合格点や合格者数によってX2問題の採点方法も流動的になっているのではと予想します。

例年試験日は8月中旬、で合格発表は10月初旬です。
(2020年はコロナウイルスの影響で中止です)

科目合格制度がありますが、受験料や勉強時間が無駄になりますし、せっかく購入した教科書も版が刷新される可能があるため、やはり一発合格を目指したいところです。

 

2.筆者のスペック

次に筆者のスペックです。

  • 診療情報管理士
  • 医事課外来業務:2年間
  • 診療情報管理室:3年間
  • 医事課入院業務:2年間

在籍していた病院は200床以上の急性期病院で、電子カルテシステムが導入されており、DPC制度を採用しておりました。

受験当時は医療機関を離れ、診療情報管理士を養成する機関に勤めておりましたが、診療情報管理士に付随して医療情報技師を取得することでICTを駆使した診療情報管理を行えるようになりたいと考え、資格取得を志しました。

医療情報技師を志したのが6月で、試験は8月下旬。

2ヶ月しかなかったため、より集中することができました。

とりあえず教科書と過去問題集を購入。

※教科書は各科目ごとにそれぞれ1冊ずつあり、また版も随時更新されますので、最新のものをご準備ください。

 

3.過去問の取り組み

3-1.医学医療編と医療情報システム編

教科書は分厚いのが3冊もあってなかなか読む気にはなれませんので、とりあえず過去問から取り掛かることとしました。

すると私の経歴から鑑みて、医学医療編と医療情報システム編はどの回をやっても6割以上の得点であり、ほとんど勉強ナシでいける結果でした。

ブラックな環境に文句を言いながら働いていましたが、こんなに役に立つことに感激しました。

馬車馬のように働かされたことが実を結んだ瞬間です。

このことから、私と同じような経験をお持ちの方でしたら、同様に医学医療編および医療情報システム編はたやすいのではないかと考えます。

3-2.情報処理技術編

問題の情報処理技術編です。

情報処理の分野はそれまでの人生でほとんど関わったことがなく、Webデザインを少々たしなんだ程度でした。

ほぼ無知といっても過言ではない状態からの取り組みです。

過去問を1年分やってみると、全くわかりません。

もう1年分やってみても、結果は同じです。

しかし全ての過去問をやったところで問題の傾向が把握できました。なんと毎年ほとんど同じ問題傾向だったのです。

分厚い教科書の広い試験範囲とはいえ、出題されているところは毎年同じような内容で、要点を絞って勉強すれば十分合格圏内にいけそうです。

ネットで受験者のレビューを見ても

「医療情報技師の情報処理技術編は、複数ある情報処理系の試験と比較しても大して難易度は高くない」

との意見が多く、実際に実技でプログラミングをするわけでもないため、なんとかなると考えました。

医療と情報処理、どちらかの分野に精通した人は多くても、両方に精通した人が少ないために合格率は3割程度に留まっているのでしょう。

 

4.過去問の反復とノート作成

診療情報管理士の実務経験にて医学医療編と医療情報システム編は固いと判断し、情報処理技術編に的を絞って勉強することとしました。

私の勉強方法としては、ただひたすらに過去問を繰り返すことです。

毎年同じ傾向のため、過去問の反復が最善との判断です。

解いては解説を読み、何度も出題されている重要なポイントをノートにまとめてスキマ時間にチェックできる体制を構築しました。
過去6年分の問題をノートにまとめると結構なボリュームが仕上がりました。

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毎年出ているような頻出ワードも多々あるため、そういったところをしっかりとノートに書き記し、何度も確認していきます。

“6年間分の過去問をやり、解説を読み込み、わからないところは教科書で確認する”

一言で言えば簡単ですが、これを知識として定着させることはなかなか時間を要しますし、今まで情報処理分野の知識が皆無であるととっつきにくい内容だらけでモチベーションを維持することに苦労しました。

しかし医療情報技師を取得すれば周りの人が喜んでくれ、讃えてくれるという姿をイメージして妄想しながらモチベーション維持に努めました。

 

5.試験本番と試験後の所感

ついに本番を迎えました。

時間いっぱいしっかりと問題に向かい、何度も何度も確認します。

問題は「正しいもの」「誤っているもの」「1つ選べ」「2つ選べ」と、この4パターンで構成されています

正しいものを選ばないといけないのに誤っているものを選んでしまったり、2つ選ばないといけないのに1つだけになってしまったりと、どれだけ気を付けていてもミスしてしまう可能性が大いにありましたので、確認を徹底しました。
(それでも逆を選んでしまった問題が1つありました(苦笑))

試験後、不安に駆られながら幾度となく更新される解答速報を、随時確認しながら一喜一憂しました。

8月に受験し、10月上旬の結果発表まで長がく落ち着きませんでしたが、無事合格することができました。

 

6.おわりに

今回の私の勉強方法は、正攻法というよりは本当に試験にだけ合格する裏技的な手法なので一切業務として役に立つ知識が身に付いたとは言えません。

ですが合格した以上はこっちのものですので、地道にポイントを貯めながらしっかりと勉強していくこととします。

少しでも医療情報技師を目指す方のご参考になりましたら幸いです。

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