ジェネリック医薬品とは【医療事務員が簡単に説明】

ジェネリック医薬品 その他

ジェネリック医薬品ってなに?名前はよく聞くけど、実際どうなの?

病院や薬局で「ジェネリックに変更できますけどどうされますか?」と言われたことがある方も多いと思います。

今回は、その「ジェネリック医薬品」について、基本的な部分を医療事務員の立場から説明していきます。

1.そもそもジェネリック医薬品とは

既に聞きなじみのあるジェネリック医薬品ですが、簡単に言えば「もとの薬(先発医薬品)」と同じ成分で、同じ効果が見込まれる薬です。

先発薬は、長い年月と多くの研究費用をかけて開発されるため、それらをペイするにはどうしてもお薬の単価が高くなってしまします。

そんなお薬も、一定期間が過ぎると特許が切れます。すると、他の製薬会社も同じ有効成分で薬を作れるようになる、それが「ジェネリック(後発)医薬品」です。

名前や見た目(色・形状)は違うことが多いですが、体の中での働き方は基本的に同じとされています。

2.なぜジェネリックを勧められるのか

ジェネリックを勧められる一番の理由は「薬代を安く抑えられる」からです。

先発医薬品を開発していない他の製薬会社は、研究費など製造までの費用がかかっていませんので、その分薬代を安く作ることができるのです。

薬のレシピは公開されていますし、それが本当に患者さんに効き目があるかどうかも立証済みです。

そのため、先発医薬品に比べて価格が安く設定され、同じ治療(投薬)でも自己負担額を抑えることができます。

3割負担の方であれば、数百円〜数千円単位で薬代が変わることも珍しくありません。

特に、慢性疾患で長くお薬を飲み続ける方にとっては、毎月の負担が積み重なるので、影響も大きくなります。

3.効き目や安全性は大丈夫なのか

「安いってことは、効き目が弱いのでは?」

そう不安に思われる方もいますが、ジェネリックは国の厳しい基準をクリアして承認されている薬です。

ただし、完全に「同じ」ではなく、「同等」とされています。
添加物(味や溶けやすさに関係する成分)などは違うこともあるため、人によっては体感に差を感じることもあります。

とはいえ、医師や薬剤師が問題ないと判断したうえで処方・調剤されるものなので、基本的には安心して使えるものです。

4.必ず変更しないといけないのか

ジェネリックへの変更はあくまで患者さんご自身の選択によります。

説明を受けた上で、「やっぱり元のお薬がいい」という場合は、そのまま先発品を使い続けることもできますし、医師が「この患者さんには先発薬が望ましい」と判断する場合もあります。

現場で感じることとしては、ジェネリックに対する不安の声もまだまだ根強くあります。

一方で、「薬代がかなり安くなって助かる」という声も多く、利用は増加傾向にあります。

今は国としてもジェネリックの使用を後押ししていて、処方せんや調剤報酬のルールもそれに沿った形になってきています。

5.本記事のまとめ

  • ジェネリック医薬品は、先発薬と同等の効果が見込める安価な薬
  • 自己負担を抑えられることが最大のメリットである
  • 効果や安全性にも基準があり、原則として安心して使える
  • 最終的な選択は患者さんの意思が尊重される

6.最後に

以上、ジェネリック医薬品について説明しました。

薬の選び方に迷ったときは、遠慮なく薬剤師さんや医師の先生に相談して、自分にとって納得できる選択をしていけるといいですね。

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