偏差値の高い進学校(高校)に通う人が大学ではなく専門学校に入学した場合、在学生活はどのようなものになり、そして進路にはどう影響するのでしょうか。
この記事では筆者の体験をもとに、自分と同級生の偏差値に差がある学校に在籍することによるメリットやデメリットを紹介していきます。
進学校に通いながらも専門学校への進学を迷っている方の一つのサポートになりましたら幸いですので、ぜひ最後までお読みください。
筆者はありがたいことに両親から教育にお金をかけてもらえ、進学校の高校に入学することができました。
その後の進路としては、将来やりたいことが高校生の時点で決定したため、最短距離であろうと考え専門学校に入学しました。
ですが、専門学校では「うん?何かおかしいぞ!」と、思うところは多々ありました。
ここでは進学校である高等学校から専門学校へ入学した際に感じたことや学んだことなどを項目ごとに説明していきます。
少々辛辣な表現もしますが、ご寛大に受け止めとってくださると幸いです。
万が一、私の経歴をより詳しく知りたい方はプロフィール記事からご覧くださいませ。
1.入学基準
専門学校の入学基準は、あってないようなものです。
さすがに国家資格を取得する学科では、定員や教員数が法律で定められているため、
「入学希望者全員を入学させる」
ということはできませんが、私の入った学科は建前上の定員は明記されていたものの、法律で定められているわけではなかったため、入学希望者が全員入学していました。
40人の定員に対し、80人を学生を入学させたのですから驚きです。
しかし、そうなれば学生の質は様々です。
2.同級生の偏差値
入学の窓口で学生を振るいにかけていませんから、誰でも入学することができます。
中にはとてつもなく偏差値の低い学校から入学してきた人もいました。
というより、同級生は大半が偏差値50を切るような学生ばかりです。
ただ私の学年には私より偏差値が高い高校から入学してきた人も何名かおり、人間的にも尊敬できる友人たちでした。
その友人たちと切磋琢磨しながら勉学に励むことができたため、本当に運が良かったと思います。
3.授業やテストのレベル
ほとんど偏差値が低い学生で構成されているクラスのため、
「静かに授業を受ける」
という最低限学生が守るべき基本的なことができない人が多くいました。
授業妨害と言っても過言ではないほどに私語をしたり、カードゲームをしたりして盛り上がり、真面目に授業を受けたい学生の邪魔をします。
この18年間で、「学習習慣が身についてない」のです。
またそんな状況ですので、授業のレベル自体も大変低いです。
私が通っていた高校と比較して、とてもゆっくり進みますし、何度も同じことを説明してくれます。
それはまさに「アニメのドラゴンボールZか!」
とツッコミたくなるくらい、ゆっくりと、そして何度も同じことを繰り返されるのです。
ひどいケースでは、児童福祉を学ぶ授業で30分以上に渡り、折り紙を折らされた時は「なんて授業料と時間の無駄なこと・・」と強く感じました。
テストでは、参考書の持ち込みOKが基本で、持ち込み不可のものでも超簡単です。
進学校卒の人なら余裕で「5or優」を取ることができるでしょう。
4.周囲の学生とのギャップ
偏差値が低いということは今まで努力を怠ってきたことと同意で、人間的な魅力に欠ける人がたくさんいました。
自分が全く努力をしていないのに、結果が伴わないことを学校や教員のせいにして文句ばかりを言う同級生に囲まれ、本当にいやな場面が多々ありました。
「朱に交われば赤くなる」
そんな同級生の中にいては、自分のやる気も持っていかれそうになります。
同レベル以上の友人たちのおかげでなんとかダークサイドへ堕ちることはありませんでした。
そのように、ただなんとなく専門学校に入学してきた志しの低い学生に囲まれるということが最大のデメリットであると考えます。
5.専門学校から就職をするということ
せっかく高等学校が進学校だったのに、専門学校に入学しては
「専門学校生」というレッテルを貼られてしまいます。
それは就職においてもやや不利に働きます。
受験資格に「大卒以上」が要件にあって専門学校生が受験できないこともしばしばですし、給料も大卒より少ないと、就職マーケットでの市場価値が低いのです。
この辺りは別の記事にも詳しく書いていますので、そちらをご参照ください。
6.おわりに
私が専門学校で得た資格は、大学でも取得することが可能なものだったため、こんなにも偏差値の低い環境下に置かれるのであれば、
「自分に適したレベルの大学の方がよかった」
と考えたところですが、これをお読みの皆さんの中には、デザイナーやクリエイター、またエンターテイナーなど
「専門学校でしか目指せない」
というケースもあると思います。
しかし、本ブログ記事の主旨とはそれますが、それは本当にその専門学校に行かないと目指せないのでしょうか?
専門学校に行くだけで、例えば独創的なデザインを生み出すことができる唯一無二のデザイナーになることができるのならば、そこらじゅうに唯一無二が溢れてしまい、もはやそれは唯一無二ではないですね。
そこまでの力が専門学校にあるとも思えません。
専門学校も儲けを出さないといけない「企業」であるということを念頭に置いておきましょう。
話を戻しますが、進学校に通う高校生の皆さんは、目指す職種の資格取得方法をしっかりと調べ、どの教育機関で取得することが最適かを自分の能力と性格とをあわせて、十分に考えてみてください。
最後に、私が人を偏差値だけで判断するような人間ではないことだけは、強くお伝えしておきたいところです。
「偏差値が低い」人が嫌なのではなく「努力をしない人」が嫌いなのです。